明日

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明日、一体何があるのか。 思い出せば、今までろくなことが無かった。 大学受験も落ち、バイトの面接だって何個も落ちた。 そして今だって。 女は何も覚えてないと言い、警官も俺をじろじろ見てくる。 いや、正確に言えば、俺の手を染める赤を。 警官に頭を押されて車に、押し込められる。 人々の視線が、俺へ俺へと集まってくる。 ――俺の両手は、いつまで経っても重いままだ――
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