花ノ歌02

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花ノ歌02

 この国の歴史はとても長く、そして古い。  小さな占術師のしわがれた声が、ろうそくの灯りを小さく揺らしていた。 「この国がいつからあるのか。この国がどうやって出来たのか。そんな昔のことは、このわしにもわからん。わしがこれから話す歴史は、この(ばば)が生まれてから今この時までの、ほんの数十年の歴史じゃ」  懐かしそうに細められた瞳が歴史を物語る。
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