花ノ歌01

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 そんなことない。全然強くなんかない、今までだってずっと怖かった。  でも、何も知らずにいるのも怖いから。分からないままは、怖いから。  ちょっとだけ目を伏せて、弱さを隠すように口唇をかんだ。 「歌乃や、お主はこの国をどうみた? 何を感じたかの?」 「・・・寂しいと、思った。・・・理由はよく知らないし、今はまだ判らないけれど・・・城の外も中も、物寂しかったよ」  占術師は満足げに頷いて、意を決したかのように話を始めた。  この国のすべて歴史を。
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