ある採石師の日常の作り方

採石師

「家族？」

「ああ。養い親は家族として君を迎えたいと思ってくれるから。そういう繋がりが、君にはあった方がいいと思うぞ」

その言葉はユクトの耳に残った。

食事を終えて騎士たちと別れ、洗い場に衣服を取りに行く。

洗い終わったものを乾燥機に入れて、待っている間に、レグノリア区の地図を見た。

レグノリア区は、入国して以来、行っていない。

家族…。

ユクトは失われたそれらを思い、暗い気持ちを抱いた。