息子の青春

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早速部室としている音楽室ヘ向かった。部長が全部員に向かって新入部員を紹介した。「よろしくお願いします」と挨拶をする新入部員に担当楽器を決めることにした。初心者もいる中で、息子はパーカッションを担当することになった。その日は新入部員を聴衆者として合奏の練習をして解散となった。 次の日から新入部員を指導しながら練習するようになった。息子は基礎が出来ているから即戦力として使えるが、他の子は初めてというのもいるので一から教えなければならない。指導してる上級生と習う新入部員以外は外へ出て練習しに行った。合奏の練習では、まだできない子もとりあえず座ってみんなと一緒に音を出すようにした。細かいことは気にせず、慣らしのために敢えて参加させているのだ。しかし、上級生には甘くない。何度も同じ所を繰り返して日が暮れていく。ようやく時間が来て、練習を終えることにした。 それから日々が過ぎていった。中間・期末試験の合間を縫うように次々と行われる晴れ舞台の練習に追われた。勉強とバンド活動の両立は難しいがそれを乗り越えるしかない。地域のイベントのステージや道路で披露したり、コンクールに出場するので夏休み返上で練習に明け暮れた。     
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