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そんな姿を見るアリサは、影で支えるしかない。コンサートを開催するようになると、チケットをあちこちヘ売りに出かけた。腹を空かして帰って来る息子に体力が付くようなメニューを考えてそれをテーブルの上に置いた。息子が練習する曲をチェックして、それを自分が練習して息子と合わせられるように腕を磨いておいた。
夏休み返上で練習をお披露目する日がやってきた。その日は運動会である。アリサは、弁当を持って学校のグランドヘ向かった。いよいよ時間が来て生徒たちは整列した後、吹奏楽部の演奏に合わせて入場し始めた。それを見ていたアリサはビデオで撮影した。息子のスネアドラムが活躍する開会式が終わると準備体操を経て100メートル走ヘ向かった。息子の番だけ撮影したアリサは、昼ごはんを食べた。
休憩時間が終わり、午後の部が始まった。各団の応援の後にパレードがある。ドラムメジャーを先頭に吹奏楽部がマーチングを披露し始めた。息子が刻むリズムをベースに管楽器が重厚な音を出して宇宙にいるような雰囲気がグランドに広がる。
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