王子様のような人

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「なんで謝るの?」 「そ、その……男の人に触れられなくて、嫌な気持にさせちゃったから……」 私がそう言うと、大神くんはひと際低い声で言った。 「へぇ、男が苦手だったんだ」 にやりと口角を上げて、こっちを見る大神くん。 さっきまでの大神くんとはまるで別人だった。 「じゃあ俺がキミに触れたらどうなっちゃうんだろうね」 そっと手を伸ばしてくる大神くん。 緊張と震えが一気にやって来て、私は声にならない声をあげた。 「や……っ」 しかし、その手はぴたりと止まった。 「嘘だよ、そんなことするわけないだろ」 ほっとしたのもつかの間、大神くんは私を冷たい目で見ると非難するように言った。 「なんでここ来たの?女子校にすれば良かったのに」 「そ、れは……」
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