18人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんで謝るの?」
「そ、その……男の人に触れられなくて、嫌な気持にさせちゃったから……」
私がそう言うと、大神くんはひと際低い声で言った。
「へぇ、男が苦手だったんだ」
にやりと口角を上げて、こっちを見る大神くん。
さっきまでの大神くんとはまるで別人だった。
「じゃあ俺がキミに触れたらどうなっちゃうんだろうね」
そっと手を伸ばしてくる大神くん。
緊張と震えが一気にやって来て、私は声にならない声をあげた。
「や……っ」
しかし、その手はぴたりと止まった。
「嘘だよ、そんなことするわけないだろ」
ほっとしたのもつかの間、大神くんは私を冷たい目で見ると非難するように言った。
「なんでここ来たの?女子校にすれば良かったのに」
「そ、れは……」
最初のコメントを投稿しよう!