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「正直迷惑なんだよねキミみたいなタイプがいると、俺がわざわざいい人ぶらなきゃいけない」
「大神く……っ」
彼は誰だろう。
本当にさっきまで見ていた王子様のような人と同じ人なんだろうか。
「なんで、そんなこと言うの……自己紹介の時、助けてくれていい人だと思ったのに……っ」
極度の緊張が涙に変わる。ぼやけた視界で大神くんを見ると、彼は冷たい目をして言った。
「いい人?それは、そっちの勝手な想像だろ。俺は自分の株をあげるためにしただけだ。別に助けてあげようなんて気持ちは微塵もないよ」
「そんな……っ」
そうやって鼻で笑う彼はさっきクラスにいた彼とは全く別人だった。
「つーか本当面白いよね。男苦手なのにこの学校来るとかさ」
頭がついていかない。目の前で起こっていることを信じることが出来なかった。
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