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『くれぐれも俺に迷惑はかけないように』
昨日、大神くんが去っていった後、私は腰が抜けてしばらくその場所から動くことが出来なかった。
もう彼と関わるのはやめようと思うけれど、同じクラスだからそうもいかない。
今日も学校に行くと女子たちの隙間からすぐに大神くんが視界に入る。
「大神くんって本当に何でも出来るんだね～」
「カッコイイしみんなもまとめられるなんて素敵」
周りの女子が口々に言う中、彼は笑顔を作って言った。
「そんな事、ないよ。僕なんてまだまだだ」
キラキラの笑顔の奥には、悪魔のように笑う大神くんがいることを知っている。
昨日のあれが夢だったらいいのにと何度も考えた。
だけど。
――ゾク！
「……っ」
大神くんはこっちを見てニヤリと笑った。
やっぱり夢じゃない。
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