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特に私の中学を知っている人なら自動的に女子高に入れたのにどうしてこの学校に来たんだと言われるに決まってる。
隣の男子にも嫌な思いをさせずに済んだんだ。
「あ、あの……っ、ありがとう」
布団にもぐってそう伝えると、彼は私をまっすぐ見つめて言った。
「意識を失っていれば、別に平気なんだな」
「え……?」
「だって、キミを運んだのは担任の先生だし」
先生が私を運んだ……?
っていうことは触られたんだ。
私、男の人に……。
想像するとまた手が小さく震えだした。
「……っ、」
嫌な記憶がフラッシュバックする。
嫌だ。
「はっ、はっ……」
呼吸が上手く出来ない。
どうしよう。
震える手で必死に口元を抑えていたその時、大神くんはカーテンを手に取るとそのままカーテン越しに私を包み込んだ。
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