22人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は声が詰まった、急にさっきの声が耳の奥に蘇って……場違いに心臓がバクバク言い出す。
──もし、それが俺といる時だったら──あらぬことを想像して、自分で驚いた。
「あの、その……清水さんとは、何を……」
どストレートに聞いていた。
あおいはにこっと微笑む。
「歓談です」
言われて俺は拳を握り締めていた、歓談? どんな歓談だよ。
「正直に言ってくれ、端的に──セックスしてるんだろ?」
「はい」
可愛い笑顔だ、本当に、作り物とは思えない──なのにとんでもないことを平然と肯定した。
「──それって、違法行為じゃ?」
俺は努めて冷静に聞いた──これは職務と言い聞かせて──あおいは可憐とも言える笑みで話し始める。
「私はそれ専用には作られていません。でも使用者の扱い方により成長していきますので、結果的に使用者の好みにカスタマイズされた事は事実です」
「だから、幹部達の好みの、セクサロイドに?」
「歓談です」
にこりと笑う。
「だから、歓談の内容は」
「秘密事項です、今も見聞きしたことは決して口外するなと言われています」
俺は内心頭を抱えた、こりゃやっぱり尋問などしても導き出せやしない。
ん、でも待てよ?
「んじゃ……俺と話した内容も、俺が言わないでって言ったら誰にも喋らないって事?」
最初のコメントを投稿しよう!