【糸口】

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「はい。でも私が思考した事柄はメインサーバーに残ってしまいます、管理者は一つ一つを確認はしていませんが、キーワードにより引っかかれば精査を受けます。」 「あーなるほど。」 まともに横浜の事件の事なんか聞いたら駄目なパターンか。 「んでもまあ……じゃあ俺とこうして会ってる事は、内緒に」 「はい、判りました」 あおいはにこっと微笑んだ。 メインサーバー、か。 「あおいは本社のメインサーバーにアクセスできるって聞いたけど?」 「はい、私は端末の一つです」 「──他のアンドロイドの事も、判る?」 「機密事項でなければ。」 「どのレベルが機密なんだろうなあ……」 殺人を犯した『あおい』の件は、該当するだろうな。 「あ、ほら、あおいはさ、セクサロイドじゃないんだろ?」 あおいはにこっと可憐に笑う。 「もう、谷屋さんは、そちらに興味があおりなんですか?」 「ん、ごめん、そういう訳じゃないけど、ほら、この間の事件があるからさ、親がやっぱりそんな会社に入るのなんて反対してて」 俺は適当に言い訳する。 「だから、実際どうなんだろうなって、思って。だからさ、その、つまり、よりリアルな、その、オナホールみたいのは、販売はしてるのかなって。」 「サイバーロボッツ社そのものではそれを販売していません」 あおいは明朗に答える。     
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