Ⅶ 再び

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「いくつか質問がある」 血管が浮き出そうなほど 苛立ちが止まらない 「どうぞ、大曾根くん」 「どう言う経緯で2人で飲みに?」 「研修終わり、声を掛けて付いてきた 何人かの子の中に彼女もいた お開きになった後も、帰り道の方向が同じで 飲み直すことになった 可愛かったなぁ…顔が真っ赤になっていて…」 聞いてられっか 「いつだ」 「先週だよ」 「人事部長が『鈴ちゃん』なんて呼んでたら セクハラにならないのか」 「お前がしたことと比べたら 大したことはない 結構喜んで返事してくれるし」 ぐぇっ 1発だけ北の腹に軽いパンチを入れて 俺は会議室の席に戻った 北が苦しそうに腹を抱えているところを 横目に見ながら 自業自得だ 苦しめ
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