Ⅶ 再び

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北の言葉が、頭の片隅をよぎる 『綺麗になった 何かあったのかなぁ』 …何か、って なんだ 何がサシ飲みだ 何が綺麗になっただ 職権濫用も甚だしい 何が… はぁ… 1人、エントランスでため息をつき、立ち止まる 気づけば、乾杯のグラスも持ったままだ まだまだ、挨拶に回らないと行けない人もいる 戻ろう、仕事に 諦めてパーティー会場へ戻る途中 ふと、テラスに目が吸い寄せられた 春の午後の陽気の中に見えたもの …あれは、直属の専務だ 流石に無視はできねぇな テラスに続くドアに手を掛けた瞬間 隣に小柄な女性の姿が見えた 心臓が、ドクン、と脈打つ あぁ、 会えた
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