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眠りにつく前には、必ず由美と会話をする
今日あった出来事、今悩んでいること
東京の空の狭さ
今日のランチのことまで
事細かに報告をする
もちろん、遺影の中の由美は返事をくれない
今日も一日、ありがとう
最後にお礼を伝えてから眠る
これは、数年続いている習慣だ
由美が死んでから、より一層、由美を近くに感じる
そんなことが増えた
見守ってくれてるんだな
やっと、どうにかそう考えられるようにもなってきた
墓の中でも、風の中でもない
俺自身の中には、いつも由美がいる
そう気づくことで、俺は俺自身を
大切にすることができた
そうだ、これからも
迷わず、まっすぐ歩けばいい
迷わない、決して
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