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初めて見た時、俺の物にしたいと思ったが簡単に負かされ、あれよあれよと話を進められ気づいたらこいつと二人で常に行動して、こいつが女や他の男共にモテているところを見ると腹立たしくてたまらない
これが惚れるという感情なのだと
あれが一目惚れだったのだと気付いた時にはもう早かった
「マナ、ちょっと、いいか?」
「ん?どおしたの?」
「これ」
薔薇の花を一輪手渡した
「わぁ綺麗な薔薇だね。どうしたの?」
「マナ、…」
「ライト?」
マナの前に跪き心臓の前に手を置きまっすぐマナの目を見る
「マナ、俺の恋人になってはくれないか」
「…」
マナは大きな目を一層大きく開いてパチパチと瞬きして固まっている
その動作も全て愛おしい
「マナ、好きだ。初めてお前にあった時から…お前に一目惚れしていたんだ」
「ライト…」
「俺、どうしようもない屑だった!だけどマナに会ってから変わりたいって思った!これからもっとマナに相応しい人間になるから!だから!…」
「ありがとう…ライト」
ーーあぁこれはダメなやつだ
そう頭によぎる
そうだよな、だって俺は過去に沢山人を傷つけた悪党だ、マナみたいな天使みたいな奴が俺を好きになんてなるはず
「僕もライトが好き」
ーーえ?
ダメだと思い俯いていたらまさかの言葉にばっと顔を上げだらしなく口が開いたままになる
「僕も…その、初めてライト見た時、カッコイイなって思ったから…きっとあれが一目惚れ、何だと思う」
顔を赤くしもじもじしながら言うマナが堪らずバッと立ち上がり思いっきり抱きしめた
「うわっ!ライト?」
「ほんとか!?ほんとに俺の恋人になってくれるのか!?」
「う、うん、ライト…好きだよ」
はぁっと声が出るほど嬉しい
こんなに幸せな気分を味わったのは初めてだ
もう一度ギュッと抱きしめた
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