勇者二人

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北の森 スライム状のモンスターが次々と人を食べている。丸呑みにしたり、かじったりと。 「あいつだな。プリンみたいだ」 「はぁ!」 「ってすぐ突っ込んでいくな!作戦考えろっても無駄か目の前で死んでいってんだもんな」 鉄砲玉のように自分の体を気遣わない危なっかしい戦い方にいつもヒヤヒヤするライト。 「まぁマナは強いからいいんだが…」 恋人が怪我するところは見たくないってのが本音。 マナが戦っている間に生き残っている人を安全な場所へ移動させ戦闘に加勢する モンスターの口から液体が噴射され盾で防ぐライト 「うわっこいつの唾液?酸だぞ気をつけろ!」 「血も酸みたい」 冷静に言い放ちながら剣を振るう手は止めないマナ、服がモンスターの血により少し溶けている 「お前!ちゃんと避けろ!また傷が残るぞ!」 マナは突撃型な戦い方をするせいで体にはチラホラと薄っすら傷が残っている。 「大丈夫。それに傷は立派に戦った戦士のっ証だ!」 言い終わると同時にモンスターの手のような部分を切り落とす。 「その考えは古い!もっと!自分を!大切に!扱!え!」 連続切りを加えながら自分を大切にしないマナへの不満をモンスターにぶつける 「だいぶ弱ってきたね」 「はぁ…はぁ…後もうちょいだな」 「もう息上がってるの?」 「食い過ぎただけだ!」 ライトが再び剣を振り落とした時後ろからスライム状の触手が飛びかかる 「危ない!」 マナがライトを掴み放り投げ攻撃を回避したが、代わりにマナがスライムの体内へ取り込まれてしまう 「マナ!」
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