16.続く悪夢

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幸多は半分上の空で、フレイヤの発言に気づかない。 「そうだな~」 「そうですよ」 フレイヤがドアノブに手をかけてドアを開けて出ようとしたとき―。 やっと気づいた。 「んんん?ちょっとまって!それはおかしくねぇか!!?」 幸多が気づいた時は遅かった。 フレイヤはもう部屋の外。 ドアを閉め始めていた。 ドアが完全に閉まる直前。 「さて、なんかいいましたか?」 という声が微かに聞こえたのだった。 場面は変わる。 時は幸多たちがまだ寝ている頃。 深夜2時46分。 沙夜の家では……。 「ん?」 「こちらに敵意を向けてる者を確認しました」 沙夜が起き上がるとブリュンヒルデが外を窓の外を警戒していた。 「やばそうね……」 「アザゼルと同等かそれ以上と思われます」 「次から次と忙しいわね!」 侵入者が来ていた。 「天使?悪魔?」 「天使ですね」 『ミツケタゾ』 悪魔とは違う綺麗ではあるが耳に嫌に響く声が、部屋の至るところで反射して四方八方から聞こえた。 「誰ですか??」 ブリュンヒルデが聞くと【その者】は名乗った。 サタナエルと―。
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