1.夜の町で

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美奈はそのまま玄関に向かって歩き出し、 幸多とフレイヤは夜の街に出たのだった。 やがて―。 人通りの少ない通りを歩いていると…。 声をかけられた。 「君、ちょっといいかな」 「なんですか?」 警察官らしき人たちから声をかけられる。 「私は、警視庁公安部公安第五課 特殊事例対策係の者だ」 「長くてわからんが、何の用ですか?」 「同行願う」 「は?」 その人物はいきなりそんなことを言ってきた。 「待ちなさい」 すると今度は、幸多の後ろから声がする。振り向くとまた警察官らしき人物がいた。 「私は警視庁公安部部長、小林(こばやし)だ。こいつらは部下でね。すまない驚かせてしまって」 「全然状況が理解できないんですけど?」 「君は天使と契約している。一見そう思えるが、私は違う。それは天使でも、悪魔でもない存在だな」 「たしかに……そう…ですけど」 「君に協力を願う。日本を救うね」 幸多はしばらく何も言えなかった。 いや、言えるはずもない。 こんなに急に同行願うだ、と思ったら日本を救えだと言われると、誰でも混乱するだろう。 幸多は完全に頭が混乱していた。 「同行って言われたあとは、日本を救ってくれと……?」     
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