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何で?
すると、先生がやって来て、
「2年の厚木さん、急病で休んでるのよ、もう少しお願いしていい?」
私に、続けて受付をするように言ってきた。
「でも、クラスのカフェに行かなきゃいけなくて」
「そっちは一人じゃないでしょ? こっちから連絡しとくから、あと一時間、座ってて」
一時間も?
その間に中本くん、カフェ以外も回っちゃう。 てか。ここ、寒いんですけど。
「…ックシュ!」
かれこれ二時間。体も冷えるし、腰とお尻が痛くなってきた。
「もう三年生と交代する時間だから大丈夫よ」
ようやく代わりが来て、中に戻れる事に。
「お疲れ様でしたー…」
先生達にお辞儀をして、そのままカフェに戻ろうとしたら、
「花梨」
中本くんが、風船やポップコーン、綿菓子を手にいっぱい持って目の前に現れた。
「俺は子供じゃねーっつーの」
どうやら、回っている最中、出店の女子達にサービスして貰った品らしい。
「イケメンは得だねぇ」
てか、貰いすぎ。
「手に持つとベタベタしてくるし、いい迷惑だ」
中本くんは、眉間にシワを寄せて手についた甘味を舐めている。
「そーいえば、雅也くんは?」
「カフェでイクミン達とダベってる。軽い合コンのノリだよ」
「へぇ」
また、輪ゴム渡しゲームとかやってるのかな?
「花梨は、どこに行きたい?」
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