冷たい花

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「うん…」 中本くんの顔がゆっくり近づく。 コンパの時に見惚れた、色っぽい唇がすぐそこに。 キスするのなら、目、閉じた方がいいのかな? 「俺はさ、」「…うん」 ドキドキしながら続きを待ってると、 「面食いではないんだよ」 喜んでいいのか微妙な答えが返ってきた。 「…ブス専てこと?」 私の反応を見て、やべって顔をした中本くんは、 「そうじゃない。俺は見た目では騙されないし、強い女にしか惹かれない。花梨は今まで出会った中で、ベスト3に入るよ」 強い女、ベスト3…。 これまた複雑な思いにさせる言葉を選んできた。
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