12人が本棚に入れています
本棚に追加
明日は7月7日、机の隣には七夕の飾りがあった。
短冊を手に取り天井を見上げるアヤメ
「あーステキなイケメンさんとイチャイチャラブラブしたいなー。」
そう言いながら短冊にそれを書いたが、直ぐに丸めゴミ箱に投げた。
「えーっと……七夕の神様、こんな山奥じゃなくて、もっとムードのある街でイケメンさんと出会えますよーに。と」
少女らしい願い事を書き、イスに座ったままのびをし、あくびをすると電気を消して寝床に入った。
金太郎のような真っ赤な腹かけのヨシロウが布団に入ってくる。
「ヨシロー、私このままおばさんになっていくのなんかイヤだよー」
小さな子熊の頭を撫でているうちに修行疲れもあり、直ぐに眠気がきた。
アヤメはおかしな夢を見た。
気が付くと、目の前に白い狐が着物で立っている。
「ほむ、よしろうの言ったとおり、お主は素晴らしき力を持っておるな。
その力、欲している世界がある。
そこならお主の願い通り、恋とやらも出来るかも知れん。
どうだ?行ってみるか?」
「はっ?!キツネがしゃべった?!」
足元のヨシロウがアヤメの足をつつく
「アヤメがいつも頑張って修行してるから、ボクが狐の神様にお願いしてみたんだ。」
最初のコメントを投稿しよう!