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キィィィィィイイイイ!!! 耳を劈くような音が唐突に鳴り響く。 はっと我に返る前に途轍もない衝撃が身を襲った。 ジェットコースターなどで感じた事のある浮遊感の後、視界がグルグルと回る。 一拍遅れて途轍もない激痛が身を襲った。 近くて遠いところで叫び声や自分に対してと思われる声掛けが聞こえるが、指の一本も動かせる気はしない。 痛いと思ったものも熱さに代わって、でも自分の体がだんだん冷えてる事も知覚できた。 ひらり。 橙が視界を過る。 ああ、この蝶が死の使いだったのか。 もうずっと前からの… 血溜まりに蝶が融けたのを見て視界は真っ黒になった。
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