0人が本棚に入れています
本棚に追加
なぜだ。
なぜ、何故あの蝶が此処にいる…!?
あまりの事に思考が疑問に覆いつくされる。
はっとして意識を蝶へ戻すと、それはひらひらとどこかへ向かっていた。
意識はして居なかったが、気付いたら追いかけるために腰を上げてる自分がいた。
夢と同じように。
あの夢を最後まで見たことはない。
延々と蝶を追いかけ続け、いつの間にか目が覚めていると言うのが常だ。
夢と現実が繋がって居るとは思わない。そんなものは現実的ではない。
だが、延々見続けたあの蝶を見間違えたとも思えない。
これは白昼夢か何かだろうか…。
思考を巡らせながらも視線が蝶から外れる事は無い。
彼方にひらひら。
此方にひらひら。
留まること無く。
何処かへと誘われているかのようだ。
最初のコメントを投稿しよう!