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頭を掻き毟りながら続ける担任……頭掻くの好きだな先生よ。
「アレは稀に見る天才だよ」
……天才? 天才っつった今? え、 あの無表情の先輩が天才? あ、 無表情でいる天才?
「勉強に関してはアイツは学年、 いや、 学校一の脳を持ってるよ。 その上何気に運動も出来るんだ。 な? 天才だろ?」
先生は再び頭を掻き毟る。
天才……マジでいるのかこの世に……俺はテレビにたまに出るやつらくらいかと思ってたよ。
そんなことを思ってると、 頭の中に兄弟達が入ってきた。
『テレビに出てる奴らは実在してるわ』
んなこと分かってらぁ! いちいちうるせーなこのヤロー! 何だお前ら寄ってたかってこのヤロー!
……自分の語彙力にビックリせざるを得なかった。
ふと俺はまた頭の悪そうなことを考えついた。
「天才の先輩に勉強教えて貰えば頭めちゃくちゃ良くなんじゃね?? 」
思わず声に出してしまい、 クラスの皆に爆笑された。
穴があったら入りたい気持ちだ。
そしてその穴を埋めてくれ。
って言ったら涼が喜んで埋めてきそうだな。
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