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風で浮き上がった髪に桃色のインナーカラーが映えていることが、なんとなく妬ましくて、先生に告げ口してあたしは由美子と絶交した。
校則を守らなかった由美子が悪いはずなのに、無視されて、責められて、孤立したのは、なぜかあたしで。
由美子は黒く染め直した髪がかわいいとか似合うとか、みんなにちやほやされて嬉しそう。ときどき、花瓶にいけられた花を見ているあたしをチラチラして、決まり悪そうな顔をしている。
くだらなくなって、学校へ行かなくなった。パパもママも気にして、先生もやって来て、あたしは黙ったまま行かないことを続けてみた。
由美子は来ない。
来るはずがない。
だって、悪いのは由美子だから。
ねえ神様おしえて。
ワルモノハイッタイダレ?
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