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第1戦 戦術を知らない脳筋達
戦場は1つの兵器、1人の兵士で勝敗が決まる。
朝起きるとそこは窓の無い部屋にいた。
二日酔いだろうか?
とりあえず自分の頭の中を整理しよう。
名前は長月 解
歳は21
ここは窓のない事務室みたいな部屋。
一体ここはなんなのか。
机の上には元の管理者の日記があった。
仕方ない。状況判断をの為に少し拝見しよう。
かなり日記は分厚く、そしてかなり古かった。
~ローデン・ガーウィンの日記~
私はこの島に100人の兵士と一緒に派遣された。
この島には私たちドワーフとは違う生き物がいる。
少なくとも我々の能力では到底太刀打ちできないような、力を使う。
奴らはその力を魔法と言った。
少なくとも私はこの100人の兵士の隊長だ。この身を犠牲にしても守る。
そもそも私たちは何故こんな島に派遣されたのか?
政府の考えが分からない。
帰るためのボートももう無い。私たちは見捨てられた?
派遣されてから2年がたった。
兵士は減ってしまった。
最初の100人の兵士は80人まで減らしてしまった。
我々ドワーフには寿命は無い。だが死なない訳では無い。
もう仲間を死なせたくは無い。
心にそう刻み明日からまたどうするか考えよう。
派遣されてから5年がたった。
10人の兵士を偵察に出した。
この判断は間違いだった。
誰1人帰ってこなかった。
だが何も無かった訳では無い。その10人の兵士が死に際に伝えてくれた。この戦争の終結と種族の種類を。
種族はドワーフ、エルフ、ヴァンパイア、セイレーン、ゴースト、フェアリー
この6種がこの島で生活している。
終結は無い、、、
この戦争に終焉は迎えず全滅まで続く。
それが兵士の最後の言葉だった。
派遣から8年
遂にエルフが攻めてきた。
光の矢が兵士達を貫く。
せめて残った兵士でも生かせなければ。
私は穴を掘ることに長けたドワーフだった。
残りの全員を地下に基地ごと落とした。
これでしばらくは見つからない。
だが私も数発光の矢を受けた。
自分でも何故生きているのか分からない。
あぁ、家族は今頃どうしているだろうか、、、ちゃんと娘は元気だろうか、、、
ここで日記は途切れていた。
全力で軍人として戦った男
派遣された先が終焉の無い地獄の淵とは皮肉なもんだ。
これだけ自分の身を呈して戦った男。
その男の成し遂げれなかった事を引き継ぐ事ぐらいは俺にも出来る。
少しばかりこの世界でこの種族を救ってやるか。
◆◆◆
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