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探求心旺盛な性格は宇治木に負けじ劣らない俺。
這いつくばり、恐るおそる床下を覗いた。
すると、そこには。
「ッ?」
白い布で覆われた箱。大きさは、ついさっきまで抱えていた物と合致する。
「宇治木さん!」
大声で彼を呼びつけ、箱を引っ張り上げた。
「それって……まさか」
今度は一瞥どころか、ベッドの上を凝視する彼。
「「遺骨?」」
答えが揃い、俺はきつく絞められた結び目をほどく。
「ちょ、敬太君」
「確かめるんですよ!」
赤の他人が勝手に開けるのは不謹慎かもしれない。
だが、骨壺の中を見て確信を得たかった。
――……。
ひとときの間を置き、意を決して蓋を開ける。
「ッ……磨理子さん」
俺の勘は正しかったようだ。壺の中の遺骨は、新八のそれと比べると一目瞭然に少ない。
すなわち、四肢の無い状態で弔らわれた証。
「磨理子さん゛……」
彼女はここにいた。ずっと、父親の傍に。
また会えたことは嬉しい。
でも、こんな形での再会は哀しい。そんなどっちつかずの複雑な思いで、覆い被さるように抱きしめる。
力の源は次第に憐れみが先行していった。何故なら、この親子には安眠できる場所がまだ見つかっていないから。
あまりに不憫でかつ、己の無力さを痛感する。
だが、俺は泣くことをしなかった。
新八が死んだときや、灰になった姿を見たときもそう。
一番哀しいのは当事者のはず。
嘆き苦しむばかりが残される者のすべきことではない。
大切な者の死を受け入れ、強くなる。それが俺の使命だと深く心に刻んでいた。
その思いが一変することになるのだが。
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