第1章

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「そういう開き直りが気に食わないのよね。偉そうだし」 「なんだと?」 僕は延々と続く耳障りな夫婦喧嘩から逃げようと出かける準備を始めた。 朝からしんどい話だ。 それに、どうでもいい。 父に女がいようが、いまいが、どうでもいい。 問題は、母の機嫌が悪くなったりすると、全ての事がうまく回らなくなる事だ。 家事放棄、そして家出。 或いは引きこもり。 それか、アル中。 或いは、ヒステリー。 どっちにしても迷惑な話である。 父も、もっと上手く立ち回れたらいいのになと思うが、母の毎日の携帯チェックとかは異常だと感じる。 やり過ぎだ。 というか、父にどんだけ関心があるのだろうか。 ある種、珍しい。
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