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──ルック国・街道町──
勇はすたこらさっさと街道町を走っていた。街並みは鍛冶屋、商店、武器屋、魔法道具屋、雑貨屋等賑やかに溢れて綺麗な街だ。
勇「はぁ…はぁ…、次は何処に隠れるか…。 てか、ここ隠れる所ないな」
「あれ? もしかして勇?」
勇「ん? このふんわりした声は…もしかして」
「あ、やっぱり勇だ! ほらベレズ、勇だよ!」
「え? 勇?…あ、本当ね。 こんにちは」
勇「ああ、これはこれは…人間界を守ってくれる魔族のお巡りさん。 メリダとベレズか、久しぶりだな。」
メリダ「本当に久しぶり」
ベレズ「本当にね。 かれこれ、半年ぶりかしら?」
勇「で、お二人さんは何してんですかい?百合愛ですか?」
ベレズ「殺すぞ?」
勇「すみません。 お願いですから魔方陣を俺の足元で展開しないで下さい」
ベレズ「分かれば良いのよ。」
スッ…
メリダ「てか、勇…なにか食べ物持ってない?」
勇「キミは実に腹ペコキャラだなぁ。 そんなキミに泥だんごをプレゼントしよう ほい」
メリダ「よし、ベレズ。勇の元に魔方陣の展開を許可をする」
ベレズ「了解よ」
勇「了解するなしッ!?」
勇「で、本当になんでこんな所に居るんだよ?」
ベレズ「私達は今市民の平和を守るパトロール中よ。 人間界と魔界が平和講和条約を結んだから…こうやって私達、魔族が居るわけよ。因みに、魔界も同じ状況よ」
メリダ「腹減ったよぉ…」
勇「なるほどね~。 パトロールおつかれちゃんだね~」
ベレズ「……勇バカにしてる?」
勇「ほえ? しょんな事ないジャマイカ!」
メリダ「はら…へったぁ」
アクラス「あ!居ました! 皆さんコッチです!」
ベレズ「あれ? あれは…アクラスくん?」
勇「くっ…もう来たか! そんな訳で、チャオ!」
タッタッタ!
ベレズ「え!?な、なによ!? どういう事!?」
メリダ「はら……へた」
ガクッ
ベレズ「ちょ、ちょっと!メリダしっかりしなさいよ、さっき中華料理20人前食べたでしょ!」
メリダ「だめ、あと 10人前食べなくちゃ」
ベレズ「あ~、パトロールが進まないよぉ」
アクラス「…あの、良かったらコレ どうぞ」(ポケットにあった飴だけど)
スッ
メリダ「あ…ありがとう。 アクラスくん」
ベレズ「どっちが子どもか分かんないね。」
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