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そう遠くない未来、日本は3次元空間のバーチャル化を成功させ、バーチャルリアリティーと現実が交錯する電脳都市ANIMAを完成させた。
そこでは、デジタル情報があらゆる空間に出力できる。人は空間に文字を書くことができ、上空ではアイドルがダンスを披露している。目の見えない者は脳神経と繋がった小型デバイスを通して何不自由なく物を見て街を歩くことができ、乗り物からハンドルは消え、自動で目的地まで連れていってくれる。ANIMAではあらゆるダイバーシティが許容され、物とデジタルのあらゆる境界が消失する。
ANIMAでは1人に一体、人工知能を持つバーチャルパートナーENN(エン)が付き、常にパートナーの傍にいて健康、スケジュール管理からコミュニケーションに至るまで、様々なサポートを行ってくれる。ENNはバーチャルなので実体は無いが、ANIMA内では姿が見え、空間を自由に飛び回ることができ、あたかもそこにいるように感じる。
ANIMAの大学でバーチャル工学を専攻している主人公アランは、昔からロボ物のアニメやおもちゃが好きで、密かに戦闘用ロボの3Dモデルを作っていた。アランはANIMAにおいて、初めて物心つく前からENNがパートナーになった世代の子どもであり、彼のENNであるアイは幼少期からアランに付き添い、アランの性格、好物、趣味などを学習したり、教育に良くないと思われる情報は排除したりと彼を家族のように見守ってきた。アランもアイを家族だと思っている。
そんなある日、ANIMA内で原因不明のトラブルが勃発し、ネットワークでほとんどが管理されているANIMA市民の生活が大きく脅かされてしまう。その原因は突如出現した謎の生命体型バグ「ヘレシィ」であった。
ANIMAのセキュリティではヘレシィに歯が立たず、被害は広がる一方。
とうとうアランの家族までヘレシィの攻撃を受ける。何とか撃退するも、大好きだったおじいちゃんのペースメーカーを狂わされてしまい、帰らぬ人となってしまう。
アランはヘレシィへの復讐のため、密かに作っておいたロボの3Dモデルに禁忌とされる兵器パーツを組み込み、アイに搭乗させるのであった。
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