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現代日本はそんなに甘くない。
収益低下に生産性向上、日本企業は日々、直面する様々な課題に立ち向かっているのだ。
どれだけ働き方改革を謳えど、ほとんどの仕事が、ブラックのブラックによるブラックのためであるが今の日本の真実だ。
だから旦那よ。
こんなに早い時間に毎日きっちり帰宅しているお前には、きっと出世はない。
そう。たまに一番風呂を勝ち取った時に、「ああ生き返る」と幸せそうに言っているが、よくわかっているじゃないか。
おまえはもう死んでいるという事実を。
ああ、安月給。
それでも何とか生き延びようと、こっちは必死なんだ。
息子。
彼は何としてでも見たいアニメが始まる前に風呂に入っておかねばならないという使命感と、かつて小さなゲーム大会で優勝したことがあるという過去の栄光に縋りつき続けるためにこの戦いに参加している。
私のような普通の主婦は、アニメは録画で良いのではないかと思ってしまうが、しかし彼の中ではそこに価値は無いらしい。録画ではほかのファン共に後れを取ってしまうという意識の高さゆえのことだそうだ。
でも一応録画はするけどね、という石橋を叩いて骨折するっぷりも、我が息子ながら見上げたものである。
しかし息子よ。
おまえ大学生だろ？
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