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「あーあ・・・人志君にフラれちゃった。」
この家娘の由香里は、失恋の悲しさを紛らす様に風呂へ直行した。
「嫌な事は、やっぱり風呂入って忘れようかしら。」
ガラッ・・・
もわもわもわもわもわ。
「・・・？！」
風呂から沸き立つ湯気の中から、湯船に何かのシルエットが浮かび上がってきた。
「ねこ？」
もわもわもわもわもわ・・・
「ねこ？！」
「うにゃ・・・」
「猫が風呂に入って逆上せてるぅぅぅーーー！！」
由香里は、風呂の窓を見た。
「やっぱり！ママがまた窓閉め忘れてる！！
ここから、あのにゃんこが入ってきたのね？
こらっ、にゃんこ！出て行きなさいっ！！
風呂が猫毛まみれになったらどうするのよ！！」
・・・・・・
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