恋は会議室で起きているのか

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第一会議室は、会議室の中でも小さく六畳ほどの広さで皆、割と気軽に使う。 ーーー説教かぁ。長いんだから、上野課長の話はさぁ。 うんざりしながら適当なイスに座り課長を待った。 トントン…。 ドアがノックされ課長が入って来た。 「山田、時間が無いから単刀直入に言う」 ゴクリと唾を飲み込んだ。 ーーーなんだろう。ドジしたっけ? 「お前、ベッドの他にぶ厚い布団かマットレスあるか?」 「えっと、いきなりなんですか? あっ!」 「?」 「もしかして、私の家に泊まろうとしてます? そういうの本当に迷惑だし、ありえませんから」 気持ち悪いものを見るみたいにして、両手で腕をさすりながら課長を見た。 「馬鹿だろ? 誰がお前の家に泊まるんだよ。同じ建物の下と上じゃたいして変わりばえないだろ。なんの為なんだよ。それは……」 「知りませんよ。課長の考えなんか……ただ、ベッドの話の次は布団の話だなんて。なんだか……」 言いかけた私の隣に課長が座った。 「なんだか? なんだ言ってみろ」 じっと私を見てくる課長。 ーーー見過ぎなんだけど。布団の会話に会議室に2人きり。なんか……セクハラされそう……。
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