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「坊鬼(ぼうき)!ひかえよ!」
研次を打つために振りかぶる態勢に入った坊鬼は少年の声に止まり、『しかし・・』といった表情で彼を見つめる。
「よいのです。下がりなさい。」
彼は研次を見下ろし、鼻息も荒くまた元の場所へと戻っていく。
研次はその迫力にも喫驚したが、加えて間近で見た棒に息を呑んだ。
遠目では分からなかったが棒には尖りの鈍い鋲が無数にあり、所々に髪の毛とどす黒く変色した肉片が付いていた。
黒という色が隠しているがきっと多量の血痕もこびりついているだろう。
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