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「それでは説明に入ります。・・まずここでは先ほど申し上げましたように進路、つまり来世での貴方の人生の条件を決めます。
あなた方のイメージならプロ野球などの契約更改のようなものです。
これは貴方が話し合いを拒否、またはそれと看做(みな)す行為、行動があれば打ち切られ、こちらが勝手に決めた宿命を歩んで頂くことになります。
これが強制送還です。
申し遅れましたが私は“岐司(きし)”と呼ばれております。
現世と隠世の分岐にあってその進路を司るという意味の役職名です。どうぞそのままお呼びください。
それと、この坊鬼は貴方の悪心に反応しますのでどうぞ心根の毒気を出されませんよう忠告しておきます。」
あの金棒を見ればここから先は悪心を出さずに相手を丸め込まなければならない。
監禁状態であるがここには警察などないし自分の味方もいない。頼れるのは現世で培った経験のみである。
研次は目を閉じ、集中力を高めるべく、一度ゆっくりと深呼吸した。
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