喧嘩しても……

4/4
前へ
/4ページ
次へ
お互い裸でもいやらしい事なんてまったく考えてなくて、こうしてお互いの存在を確かめ合うようなこの時間が私は好き。 黙っていても触れ合う肌から愛が伝わってくる。 私はまだいたかったけど、のぼせると大変だからってお風呂から出た。 冷たいお茶を持ってソファで寄り添う。 「ね、またお風呂入ろうね」 「なんだよ急に。まぁいいけど」 視界に雑貨屋さんの紙袋が入る。駿がひとりであの可愛いお店に行ったと思うとなんだかおかしい。 「ふふふっ……」 「なんだ?」 駿は不審そうに私を見る。 「幸せだなって」 「そうだな」 「今度は一緒にバスボム選ぼうね、あの店で」 私がそう言って紙袋を指さすと、駿は顔を赤くした。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加