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「それを言われるとツラいなぁ。確かにヨシミと同じチームに居たシンヤなんかは『嫌われて』て、『用事で話しかけても一言も喋ってくれない』ってボヤいてたけど。シンヤは見た目が『妖怪・子泣き爺』だから、生理的にアレなのかと思ってたが‥‥」
うーん、とヒロキが宙を見上げる。
「とにかく、『アレはヤベェ!』と思ってそこからは必死の思いでフェードアウト作戦よ。たまたま同時期にイケメンのユウイチが来てくれて『気移り』してくれてさぁ。ホント、アレはラッキーだった」
「‥‥アンタさぁ」
ふん、とナツキ嘆息をつく。
「中々のクズ男だよね。結局『押し付けて逃げた』んでしょ?ユウイチに、ヨシミを」
「容赦ないなぁ‥‥良いじゃんか、ボクはダメでもユウイチなら大丈夫かも知れんのだし」
ヒロキは言い訳めいた事を言いながら、ふくれっ面をしていた。
「で‥‥その、IROを挑発している集団については、何か分かっている事はあるんですか?」
事故対策室の座長が、モニターに向こう側に居るIROの担当職員に問いかける。
『現時点で判明しているのは彼らが"ニュー・ジェネシス・オーダー(NJO)"と名乗っているという事と、構成メンバーが多国籍であるらしいことです』
「Orderか‥‥新世紀の命令?要求?どちらにしてもフザけた話だ。‥‥で、そいつらは何を目的にしてるんです?何か分かっている事はあるんですか?」
座長が重ねて問いかける。
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