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機長達の目線の先には、明らかに飛行スタッフでは無い男が立っていた。
丁度その頃。
ナツキは、自宅のガレージで愛車兼・愛ロボットである『ジュリエット』の調整に四苦八苦していた。
「あー‥‥っ、そうかっ!だからか‥‥やっ‥‥と分かったぜ‥‥。『此処』の処理が前のページの『要求』とカブるんだ‥‥だから急にフリーズするんだな‥‥くそ、やっと分かったぜ‥‥」
ナツキは目の前にある膨大なページ数のリクエストペーパーと格闘していた。
「『不具合部分』を書き換えて‥‥と。これをスペックに読み込ませて‥‥」
自分のPCを使って、リクエスト・ペーパーの内容をスペックに送信する。
「帰ってきたデータを、ジュリエットに転送して‥‥とりあえず、これで再起動してみるか‥‥」
ナツキはジュリエットの主電源を投入する。
グォン‥‥
モーターの起動音がする。
「よっしゃ!立ち上がった」
パンと、ナツキが軽く手を叩く。
『‥‥HALO、ナツキ様。ジュリエット起動シマシタ。ゴ指示ガアレバ、ドウゾ』
ジュリエットのスピーカーから、メインコンピュータが起動した事を示すメッセージが流れる。
「オーケー、ジュリエット。とりあえずテレビ付けて。コーヒー飲んで一休みしたいから」
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