第3章 興味

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連日気温は30度を超えて、溶けそうなくらいに暑い日が続いている。 店に来るお客さんは皆、クーラーの効いた店内に入ると 「涼しい」 と口を揃えて言い、笑顔になる。 今月から開始した特製シロップのかき氷が大人気で、嬉しいことに店は今までにない程大盛況。 俺しか店員がいないため毎日忙しくはあるが、優しい方が多くて待たせても怒らないでいてくれるのが救いだ。 「ありがとうございました」 時刻は19時。 閉店時間30分前、やっとお客さんが1人もいなくなった。 ラストオーダーの時間も過ぎ、今日はもうお客さんが来ることは無い。 「ふぅ……」 やっとひと息付けられる。 カウンターの席に座り、自分で淹れたアイスコーヒーを1口飲んだ。
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