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今日も来た。
平日昼のピークが過ぎてお客さんが誰もいなくなった時間に、毎日のように来てくれる常連客がいる。
大きな真っ黒いバイクをブンブンとふかして来るから、近づいてくるとすぐに分かる。
ーーカランカラン
ドアベルが鳴り、俺は笑顔でそのお客さんを迎えた。
「いらっしゃいませ」
黒地に、肩から袖にかけて紫のラインが入ったレーシングジャケット。
顎のラインで切りそろえた、モカブラウンのショートボブ。
目鼻立ちがはっきりしていて、きっと誰が見ても美人だと声を揃えて言うだろう。
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