【私はキング】

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{2} そんな俺にも… ファンが一人だけ、できた。 その人のクリエイター・ネームは『星の砂』。 その人とサイト内で出会った、きっかけは… ある晩の事だ。 俺がサイトの中を適当に覗いて回った時に、 たまたまその『星の砂』のプロフィール・ページと、作品ページへと飛んでしまった。 まあ、俺自身はその作品に全く興味は無く、 ただ覗いただけで終わってしまったのだが…。 その次の日。 【星の砂】 『キングさん!はじめまして! 私の作品を読んでくれて本当に、ありがとうございます!どうぞよろしくお願いします!』 と、俺のコメント掲示板に書き込みが有り、 (実際、俺は覗いただけで『星の砂』の作品は、全く読んではいないのだが) 更にその次の日…。 【星の砂】 『キングさん!作品、読みましたよ! 凄く元気を頂きました!本当にありがとうございます!』 と、レビューの書き込みが有ったのだ。 そしてその上、 ファン登録までしてあった。 俺は…最初のうちは、『星の砂』の書き込みをスルーするつもりだったのだが、 そこまでしてもらったら、話は別だ。 『星の砂さん!こちらこそ大変有り難いレビューとファン登録をありがとう!』 と、『星の砂』のコメント掲示板に書き込みをして、俺も『星の砂』にファン登録した。 (重ねて言うが、俺は『星の砂』の作品を読んではいない) そして… 考えた。 「うーん…。 この『星の砂』から、もらったレビュー…何か、ズレてるような気が…」 『星の砂』が『凄く元気を頂きました!』 と、レビューしてくれた、俺の作品…。 実は… 短編学園ホラー小説である。 決して、『元気をもらえるような作品』ではないと思うんだけど…。 そして、更にその次の日。 【星の砂】 『わぁ!キングさん!ファン登録ありがとうございます!実は、キングさんが私のファン第一号なんです!本当に凄く嬉しいです! キングさんの作品を読みましたよ!今度は凄く勇気を頂きました!ありがとうございます!』 その日… 『星の砂』が『凄く勇気を頂いた』とレビューしてくれた、俺の作品…。 猟奇殺人を扱ったミステリー短編である。 こちらも、決して『勇気をもらえるような作品』ではないと思うんだけど……。
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