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小さな鍋いっぱいに作った雑炊を、男の子はおかわりしながら全てたいらげた。
「……ごちそうさまでした」
小さな声で呟くように言った男の子は、私と目が合うと下を向いてしまう。
「お粗末さまでした。じゃ、次はお風呂ね」
着替えは千紘のパジャマ用に買っていたけど少し大きめだったスウェットでいいかな。
下着はさすがに男の子用は無いな……。
近所のスーパーで買って来よう。
だけど、多分白い綿パンツじゃないだろうし、キャラクターものでもいいのだろうか?
もうブリーフとかトランクスとかボクサーとか……自分の好みはあるのだろうか?
千紘しか育てていない私にはこの年齢の男の子のことはよく分からない。
「ねえ、どんなパンツが好き?」
私の聞き方が悪かったのか、男の子は目を丸くして私を見た。
「えっと、キャラクターものとかは嫌でしょう?」
「……欲しいの、買ってくれるの?」
男の子は上目遣いに私を見て、恥ずかしそうに聞いた。
「うん、スーパーに売っていたらね」
「……あのね、可愛いのがいい。お花柄とか、リボンやレースがついている」
えっ?
どういう趣味……?
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