プロローグ。

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へぇー作るんだ?  作るイメージは、まったく思い浮かばないけど こだわりとかありそうな雰囲気だわ。意外なことに驚いた。 「君は、料理とか作るのか?」 「たまに…でも、あまりレパートリーとか多くなくて。  母親にも覚えた方がいいと言われてます」 「そうか。まぁ、レパートリーとかは、 結婚してから少しずつ覚えればいい」  えっ?結婚してからって……。 その言葉に頬が熱くなってしまう。  つい課長との結婚を意識してしまった。 だって、お見合いまでしちゃったし……。  そうしたら課長も気づいたらしく  「いや…すまない。別に俺との結婚を 意識させるつもりは無かったのだが……つい」と 慌てたように弁解してきた。 「いえ……そんな……」  余計お互いに恥ずかしくなってしまった。 するとタイミングよく料理を持ってきてくれた。   た、助かったわ。私は、ホッと胸を撫で下ろした。 「美味しそうですねぇ~」  とても美味しそうな料理が並んだ。 ビールを乾杯すると食べてみる。  さすが課長が薦めるだけあってとても上品で美味しい。 「美味しいです…凄く」 「そうだろ?この肉じゃがなどの煮物系も とても美味しいぞ。食べてみろ」 「いいんですか?ありがとうございます」 ついつい手が伸びてしまった。  口に入れると確かにしっかりと味付けをしてあって柔らかく美味しい。 「どうだ?」
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