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「そういえばまだ私の名前言ってなかったですね。私は上界から参りました、ウリエルと申します。上界から追い出されたところを流星様がこの家まで連れて保護してくれたことを感謝しております」
「え? 天使?」
「はい」
自分を天使と名乗るこの女性を俺は自分の家に招き入れたということらしい。
「俺が君を部屋に招いたのは本当だとしてもさすがに天使ってのは信じられないな」
すると、ウリエルと名乗る女性はムッとした顔をして、
「なら今から証拠を見せます!」
などと言った。
「ほう、見せてもらおうか」
一体何をするんだろうか。
ウリエルはベッドから起き上がり、両手をクロスさせて厨二病っぽいポーズをとった。
「出でよ! 天使の翼!」
そう叫んだ瞬間、ウリエルの背中からバサッ美しい翼が生えてきた。今までで見たこともないようなとても美しい翼である。俺の目の前に羽がいくつか落ちた。
「おお......」
俺は感嘆の声を上げた。
さらにウリエルはほんの少しだけ宙に浮いていた。とてもマジックのようには見えない。
やがて、ウリエルは翼を引っ込めた。
「ふぅ......どうでしょう、これで信じてもらえましたか?」
「ああ、まぁ」
まだ半信半疑といった感じだが少なくとも普通の人間じゃないのは確かだろう。
「それで、ウリエルはこれからどうするんだ?」
「ここに住まわせていただけないでしょうか?」
「え? 何でそうなる?」
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