0人が本棚に入れています
本棚に追加
息子らと湯船に浸かるのは何年ぶりだろうか。
かつて、二人の沐浴の担当は私だった。
足腰がしっかりしてきた頃も一緒に入っていた。
しかし、二人が自分でお風呂に入れるようになると、次第にその数はへり、今ではいつ一緒に入ったかわからない始末。
今日はその埋め合わせをするつもりで、
子供らとゆっくりと湯船に浸かろう。
そう思った時だった。
「熱いからもう出る。」
「僕も出るー!」
私の思惑を真っ向から否定するかのごとく、二人はそう言ったのだ。
子供はどうしてこう風呂が好きではないのだろうか。
確かに、私も幼い頃は浴槽に浸かるのが好きではなかったのでわからなくもない。
私も親父によく湯船で数を数えさせられたものだ。
だが、よりにもよってこんな久しぶりの一緒の風呂でそれはあんまりであろう?
最初のコメントを投稿しよう!