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「て、事だ。タカシの気がすむまで、俺ら、とことん付き合うぜ」
「アタシはもうタカシと付き合ってるけどね」
「初めてリサがシンヤと違うこと言った」
そう言って今度は三人で笑った。
笑いながら、タカシがさりげなく目頭を拭ったのは内緒だ。
それから毎週月曜夜、タカシは、シンヤとリサとの3人で自主トレをすることになった。
ただ、リサもいる以上、校内の体育館で自主トレしていると色々マズいことになりそうだったので、市の住民でしかも学生なら1時間一人100円で借りられる、大学近くの市民コミュニティセンターの体育館を借りることにした。
それから何回目かの自主トレの日。
コミュニティセンターに一番乗りしたリサが体育館の玄関を入ると、エントランスにハルカがいた。
突然のハルカの登場に驚いたリサが声をかける。
「…ルカさん、なんで?」
「あんた、ここで、タカシとこっそり練習してるんだってね」
ハルカはじっとリサの目を見つめながら、詰問調で逆質問した。
「…二人きりじゃないですよ。シンさんも一緒です」
「そ、それだとしても、あんたとタカシの二人が一緒にいるところを誰かに見られたらヤバいでしょ?」
「………」
「だから、わたしも…」
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