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その日の夜。
タカシの部屋に帰ってきたリサは、先に帰ったタカシが食べた後ほったらかしにしていたコンビニ弁当の容器をきれいに洗って片付けてから、自分用に簡単な食事を作り始めた。
居残り練習するとLINEした際、『コンビニ行くけど、遅くなるなら弁当ついでに買っとこうか』とタカシから返事があったが、リサは自分で作ると断っていた。
タカシに甘えてこの部屋にいさせてもらっている以上、タカシにあまり負担をかけたくない。
と思いながら冷蔵庫を開けると、弁当の代わりに、リサの好物のコンビニスイーツが二つ置いてあった。
2個あるのは、おそらくあとで二人で食べるつもりなんだろう。
こういうことが自然にできるところが、タカシらしいなと、リサは嬉しくなる。
「タカシ、スイーツありがと」
リビングに寝転んでスマホを弄っているタカシに声をかける。
「あ、俺も食いたかったし。
コンビニ行ったら、たまたま最後の2個だったから」
多分、それはウソだ。
照れ隠しで言っているだけだ。
リサは、歳上のタカシを、可愛く愛おしいと思った。
リサの遅い夕食後、デザートとして二人でスイーツを食べていると、唐突にタカシが切り出した。
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