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「あのさ、前から聞きたかったんだけど、リサは俺のどこが良かったの?」
「えーっどうしたの?なんか同じこと、今日、ルカさんにも聞かれた」
「マジでっ?」
タカシは思い当たることがあったのか、眉をひそめる。
「あれ?なんだかおかしいなあ…。
ルカさんとなんか今日あった?」
「何にもねーよ。てか、俺の質問はいずこへ?」
「なんか隠し事してそうだから、言わない」
しばらく黙っていたが観念して答える。
「…ハルカに、リサがなんであんたのことを好きなのか分からんって問い詰められた…」
「あ、そう。で、タカシもなんでアタシがタカシのこと好きなのかわからない訳だ」
「い…いや、そういうわけ…では…」
「ふふっ。いいよ、それはアタシだけが知ってればいいことだから」
タカシは、今日ハルカに言われた、「リサにとって元カレ問題が片付いたらタカシは用済みだ」ということがずっと頭から離れなかったのだが、リサの明るい口ぶりにいくらか心が軽くなった。
「俺のこと、嫌いになったりしない?」
「そんなこと聞くとキライになるかも」
「じゃ…じゃあ万年補欠でも?」
「なに?今日のタカシ、なんかヘン。
アタシそんなの気にしてないよ。試合に出てても、出てなくても、練習頑張ってるタカシが好き。
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