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じゃ、メシでも行こうぜ。
リサとメシ食う約束無いんだったら、俺とメシ食い行こうぜ」
なんとなくはぐらかされた感じがしないでも無いが、タカシもそれ以上自主トレの話をするのも「手伝って欲しい」と暗に言っているみたいに取られそうなので、黙ってついて行くことにした。
それから数日後の月曜の夜。
一人でこっそり自主トレしようとタカシが第1体育館の玄関を入ると、中からバスケットボールの跳ねる音が聞こえた。
ボールの音は二つするので、先客が二人いることを意味する。
「ありゃ、他に誰か使ってるのか…」
自主トレしているところを、他の人に見られるのは、あんまり好きじゃない。
しかも、もし先客が後輩だとしたら…
後輩にコソコソしている情けない自分の姿を見られるのは、なんとなく嫌だった。
“自主トレ、来週からにしようかな…”
とはいえ、ここまで来て帰るのもなんだか負けたような気がする。
12月から始まる就活を考えると、大半の三年生にとっては秋の大会が最後の大会になる。
タカシにとっても、この大会が終わったら、即引退だ。
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